手動での差し替え方法については以前に記事にいたしましたが、簡便に差し替えができるようツールを作成しました。
だいぶ簡単になったかと思いますが、時間は相変わらず要しますのでよろしくお願いいたします。
使い方
音声ファイルについて
WAV形式のみ対応しています。
動作環境
- 最新のWindows10なら大体動きます。
- 64ビット環境専用です。32ビットでは正常に動作しません。
- NTFSでフォーマットされたドライブ上に10GB以上の空き領域が必要です。
- ハードリンクを使用するため管理者権限が必要です。
- JTOSのみの対応です。ITOS等では動作保証していません。
事前準備
ダウンロードしたアーカイブの、PrerequisitesフォルダにあるFMOD Designerインストーラを実行しインストールしておいてください
インストール
ToSSoundTool自体のインストーラはありません。
ダウンロードしたアーカイブを適当な場所に解凍してください。OneDriveや日本語・スペースが含まれるパスは避けてください。
解凍先のドライブは10GB以上の空き領域があり、NTFSであることを確認して下さい。IOPSの高いSSDなどのドライブ推奨。
また、差し替えに使用する音声はToSSoundToolと同じドライブに配置してください。ハードリンクを使用するため、ドライブが異なると正常に処理が行えません。(ToSのドライブと同じである必要はありません)
起動
ExecutableフォルダにあるToSSoundTool.exeを実行してください。
設定
使用を開始する前に設定を実施してください。
File->Preferenceから設定が行えます。

Tree of Savior Directory
ToSのインストールディレクトリを設定してください。インストール先をデフォルトから変更している場合のみ設定変更が必要です。
Intermediate Directory
中間生成ファイルを保管する場所を指定します。基本的には変更しません。
IPF FileName
生成される音声改変IPFのファイルパスです。デフォルトでは実行ファイルと同じフォルダに生成されます。(正確にはカレントディレクトリ)
fmod_designercl.exe Path
FSBファイル生成に用いる実行ファイルのパスを指定します。基本的には変更しません。
Patch Version
IPFのパッチバージョンです。音声を差し替えても変わらない時はこの数値を調整します。ほとんどの場合は最新のパッチ番号にするとなんとかなりますが、最新のパッチにsound.ipfが含まれる場合はより大きい値にする必要が有ります。
Preparation
Tree of Saviorのデータおよびパッチから音声を抜き出し、音声改変を行うための準備をします。
この操作は初回起動時および音声パッチが更新された際に実施が必要です。
メニューのAction->Preparationから実行できます。

PCのスペックにもよりますが、30分〜1時間程度かかります。全ての音声ファイルを抜き出した後、WAVファイルからmp3,oggに変換しているためやたら時間がかかります。
この処理は途中でもキャンセルできますが、処理段階によってはキャンセルできません。
データフォルダ・パッチフォルダにアクセスするため、動作中はToSはプレイできません。
Preparation実行後、File->Preferenceを開きPatch Versionが最新になっていることを確認してください。
音声差し替え
Preparationを終了すると右欄にToSに含まれる音声の一覧が表示されます。
項目を選択するとサンプルを再生できます。
音声を差し替えるためにはまず、差し替えるための音声ファイルがあるフォルダを指定する必要があります。ツールバーのSelect Dirをクリックするとフォルダ選択画面が表示されます。
任意のフォルダを選択すると、左欄に音声ファイル一覧が表示されます。
右欄で差し替えたいToSの音声を選び、左欄で差し替える音声ファイルを選択し、Assignボタンを押すとその音声ファイルで置き換えられます。Removeボタンで置き換えを解除できます。
差し替える音声ファイルの設定はSaveボタンを押すことでltl拡張子のファイルとして保存できます。
Loadボタンを押すと復元できます。
音声ファイルのパスは相対パスで保存しているので、ファイルの位置関係を変更すると復元できなくなります。
Build
差し替えた音声を反映されるために、IPFファイルを作成する必要があります。BuildでIPFファイルを作成します。
メニューからAction->Buildを選択してください。
改変した音声数や初回起動などの理由で所要時間は変わりますが、およそ30分〜1時間程度要します。改変する音声ファイルからmp3,oggに変換しているのと、FSBファイルの生成の際に再度エンコードしているため、やたら時間がかかります。
この処理は途中でもキャンセルできますが、処理段階によってはキャンセルできません。
Preparationと違い、処理中でもToSはプレイできます。
ただし、IPF FileNameをDataフォルダに直接入れる設定にしている場合は、プレイしているとエラーになります。
処理完了後、FMOD Designerの処理結果が表示されます。この中にエラーが含まれていないことを確認してください。エラーが発生している場合は正常にIPFファイルが生成できていない可能性があります。
IPFファイルをTree of Saviorのdataフォルダに入れる
デフォルトではToSSoundToolと同じフォルダにipfファイルが生成されます。このファイルをdataフォルダに入れてください。
導入の手順はアドオンと同じです。ファイル名には気をつけてください。
差し替え後、ToSを起動し音声が差し代わっていれば成功です。変わっていなかったり音声が鳴らない場合は失敗です。音声が変わっていない場合、音声パッチが更新されている可能性があるため、PreferenceからPatchVersionを調整したり、Preparationを再度実行してみてください。
アンインストール
インストール時に解凍したフォルダを丸ごと削除してください。
注意点
- 差し替える音声によっては音程が高くなったり低くなったり、もしくは音量が小さかったりする場合があります。これはFDPファイルに記載されている設定によるものです。
FDPファイルを編集して直す方法もありますが、音声パッチが更新された際に不便ですので、音声ファイル側にて調整してみてください。 - 一部FSBファイルに含まれないが、FDPファイルには必要としている音声ファイルが存在します。
これら含まれないファイルは当方にて事前に確認し、complementaryフォルダにダミーの音声ファイルを入れております。不足している音声ファイルはcomplementaryフォルダの中から自動で補完されます。
今後のアップデート等で含まれない音声ファイルが発生する場合は、complementaryフォルダにダミーの音声を入れてください。
ダウンロード
こちらからどうぞ。
https://github.com/ebisuke/ToSSoundTool/releases
使用ライブラリ等
FMod Designer
FSBファイルの作成に使用しております。
fsb_aud_extr
どなたが作成されたか不明でございますが、FSBファイルの展開に用いています。
tpipftool
TP様製IPFライブラリです。IPF展開に使用しています。
https://github.com/kuronekotei/IpfTool
libipf
AnalsysJP様製IPFライブラリです。IPF圧縮に使用しています。
Windowsで動作するよう若干改変しております。
https://github.com/analysisjp/libipf
lame
mp3エンコーダです。
https://rarewares.org/index.php
oggenc2
oggエンコーダです。
https://rarewares.org/index.php